LXXIXPostgreSQL 関数

警告

PHP 4.0.6の通知メッセージ処理にはバグがあるため、PHP 4.0.6で PostgreSQLモジュールを使用することは推奨されません。

警告

PostgreSQLの関数名は、現在のコード規約に沿うようにバージョン4.2.0 で変更されます。新しい名前の多くにはアンダースコアが追加されます。 例えば、pg_exec()からpg_query()のようにいくつかの関数は、統一性を 持たせるために異なる名前に変更されます。以前の名前は、4.2.0以降の 何回かのリリースでも使用可能ですが、将来的に削除される可能性があ ります。CVSバージョンには、新しい関数名が付けられています。

例 1関数名の変更

OLD NAME           NEW NAME
pg_exec            pg_query
getlastoid         pg_last_oid
pg_cmdtuples       pg_affected_rows
pg_errormessage    pg_last_error
pg_numrows         pg_num_rows
pg_numfields       pg_num_fields
pg_fieldname       pg_field_name
pg_fieldsize       pg_field_size
pg_fieldtype       pg_field_type
pg_fieldnum        pg_field_num
pg_fieldprtlen     pg_field_prtlen
pg_fieldisnull     pg_field_is_null
pg_freeresult      pg_free_result
pg_result          pg_fetch_result
pg_loreadall       pg_lo_read_all
pg_locreate        pg_lo_create
pg_lounlink        pg_lo_unlink
pg_loopen          pg_lo_open
pg_loclose         pg_lo_close
pg_loread          pg_lo_read
pg_lowrite         pg_lo_write
pg_loimport        pg_lo_import
pg_loexport        pg_lo_export

従来のpg_connect()/pg_pconnect() は、将来的に同期接続機能をサポー トするために過去のものとなる可能性があります。

Postgresは元々UCB(カリフォルニア大学バークレイ校)コンピュータ・サ イエンス学部で開発されたものです。このPostgresは、いくつかの商用デー タベースにおいてサポートされつつあるオブジェクトリレーショナルデー タベース的概念の多くの先駆けでした。PostgreSQLは、SQL92/SQL3言語サ ポート、トランザクション機能、拡張可能な型を提供しています。 PostgreSQLは、パブリック・ドメイン、オープンソースで、オリジナルの バークレイ・コードから発展してきた子孫にあたります。

PostgreSQLデータベースはオープンソースのプロダクツであり、無料で使 用可能できます。PostgreSQLサポートを使用するには、PostgreSQL 6.5以 降が必要です。PostgreSQL 7.0以降ではPostgreSQLモジュールの全ての機 能が使用可能です。PostgreSQLは、マルチバイト文字エンコーディングを 含む多くの文字エンコーディングをサポートしています。現在のバージョ ン及びPostgreSQLに関するより詳細な情報は、www.postgresqlL.orgで入手可能です。

PostgreSQLサポートを利用可能とするには、PHPコンパイル時に "--enable-pgsql[=DIR]" を指定することが必要です。共有オ ブジェクトモジュールが利用可能な場合、PostgreSQLはphp.iniの extensionまたは dl()関数を使用してロードすることが可能です。 サポートされるini命令は、配布ソースに付属するphp.ini-distファイル に記述されています。

全ての関数が全ての構築環境でサポートされるわけではありません。サポー トされる関数は、使用するlibpq(PostgreSQLのCクライアントインターフェ イス)のバージョンとlibpqのコンパイル方法に依存します。足りない関数 がある場合、libpqはその関数を必要とする機能をサポートしません。

接続するPostgreSQLサーバーよりも新しいlibpqを使用することも重要で す。使用するlibpqのバージョンがPostgreSQLサーバが期待するよりも古 い場合、問題を生じる可能性があります。

バージョン6.3(1998/3/2)以降、PostgreSQLはUNIXドメインソケットを 使用しています。これらの新しいコネクションの使用例を以下に示す表に 示します。このソケットは/tmp/.s.PGSQL.5432にあります。 このオプションはpostmasterに対して'-i'フラグを 指定することで有効となります。これは "Unixドメインソケット以外のTCP/IP ソケットもlisten する"という意味です。

表 1postmasterとPHP

postmasterPHPステータス
postmaster &pg_connect("dbname=MyDbName");OK
postmaster -i &pg_connect("dbname=MyDbName");OK
postmaster &pg_connect("host=localhost dbname=MyDbName"); Unable to connect to PostgreSQL server: connectDB() failed: Is the postmaster running and accepting TCP/IP (with -i) connection at 'localhost' on port '5432'? in /path/to/file.php3 on line 20.
postmaster -i &pg_connect("host=localhost dbname=MyDbName");OK

次のコマンドでも接続を確立することができます。 $conn = pg_Connect("host=myHost port=myPort tty=myTTY options=myOptions dbname=myDB user=myUser password=myPassword");

以前の構文: $conn = pg_connect ("host", "port", "options", "tty", "dbname") は推奨されません。

環境変数は、PostgreSQLサーバ/クライアントの動作に影響を与えます。 例えば、PostgreSQLモジュールは、ホスト名が接続文字列で省略された場 合、環境変数PGHOSTを探します。サポートされる環境変数は、バージョン 毎に異なります。詳細は、PostgreSQLプログラマ用マニュアル(libpq - 環境変数)を参照下さい。

PostgreSQL 7.1.0から、textデータ型の最大サイズは1GBとなっています。 古いPostgreSQLのtextデータ型はブロックサイズ(デフォルトは8KB、最大 32KBをコンパイル時に定義可能)の制限を受けていました。

ラージオブジェクト(lo)インターフェースを使用するには、そのクエリーを トランザクション・ブロックの中に入れてやる必要があります。 トランザクション・ブロックはbeginで始まり、 そのトランザクションが有効な場合はcommitまたは endで終わります。トランザクションが失敗した場合、 そのトランザクションはrollbackまたは abortにより閉じる必要があります。

例 2ラージオブジェクトの使用例

<?php
   $database = pg_connect ("dbname=jacarta");
    pg_exec ($database, "begin");
    $oid = pg_locreate ($database);
    echo ("$oid\n");
    $handle = pg_loopen ($database, $oid, "w");
    echo ("$handle\n");
    pg_lowrite ($handle, "large object data");
    pg_loclose ($handle);
    pg_exec ($database, "commit");
?>
ラージオブジェクトリソースを閉じる前に接続リソースを閉じないように して下さい。

目次
pg_affected_rows -- 変更されたレコード(タプル)の数を返す
pg_cancel_query --  同期クエリを取り消す
pg_client_encoding --  PostgreSQLクライアントのエンコーディングを取得する
pg_close -- PostgreSQL接続を閉じる
pg_connect -- PostgreSQL接続を開く
pg_connection_busy --  接続がビジーかどうか調べる
pg_connection_reset --  接続をリセット(再接続)する
pg_connection_status --  接続ステータスを取得する
pg_convert --  SQL命令として実行可能な形式の連想配列の値に変換する
pg_copy_from --  配列からテーブルをコピーする
pg_copy_to --  配列にテーブルをコピーする
pg_dbname -- データベース名の取得
pg_delete --  Delete records.
pg_end_copy -- PostgreSQLバックエンドに同期する
pg_escape_bytea --  bytea型にバイナリをエスケープする
pg_escape_string --  テキスト/文字型用の文字列をエスケープする
pg_fetch_array -- 行を配列として取得する
pg_fetch_object -- 行をオブジェクトとして得る
pg_fetch_result -- Returns values from a result resource
pg_fetch_row -- 数字をインデックスとする配列として行を得る
pg_field_is_null -- フィールドがNULLかどうか調べる
pg_field_name -- フィールドの名前を返す
pg_field_num -- Returns the field number of the named field
pg_field_prtlen -- 表示される長さを返す
pg_field_size --  指定したフィールドの内部記憶領域におけるサイズを返す
pg_field_type --  フィールド番号に対応する型名を返す
pg_free_result -- メモリを開放する
pg_get_result --  同期クエリ結果を取得する
pg_host -- ホスト名を返す
pg_insert --  テーブルに配列を挿入する
pg_last_error -- 特定の接続から直近のエラーメッセージ文字列を取得する
pg_last_notice --  PostgreSQLサーバからの直近の通知メッセージを返す
pg_last_oid -- 直近のオブジェクトIDを返す
pg_lo_close -- ラージオブジェクトをクローズする
pg_lo_create -- ラージオブジェクトを生成する
pg_lo_export -- ラージオブジェクトをファイルにエクスポートする
pg_lo_import -- ファイルからラージオブジェクトをインポートする
pg_lo_open -- ラージオブジェクトをオープンする
pg_lo_read -- ラージオブジェクトを読み込む
pg_lo_read_all --  ラージオブジェクト全体を読み込みブラウザに直接送信する
pg_lo_seek --  ラージオブジェクトの位置をシークする
pg_lo_tell --  ラージオブジェクトのカレントの位置を返す
pg_lo_unlink -- ラージオブジェクトを削除する
pg_lo_write -- ラージオブジェクトを書く
pg_metadata --  テーブルからメタデータを取得する
pg_num_fields -- フィールド数を返す
pg_num_rows -- 行数を返す
pg_options -- 接続に関連するオプションを取得する
pg_pconnect -- 持続的なデータベース接続をオープンする
pg_port -- 接続に関連するポート番号を返す
pg_put_line --  NULLで終る文字列をPostgreSQLバックエンドに送信する
pg_query -- クエリを実行する
pg_result_error --  結果に関連するエラーメッセージを取得する
pg_result_status --  クエリ結果のステータスを取得する
pg_select --  レコードを選択する
pg_send_query --  同期クエリを送信する
pg_set_client_encoding --  PostgreSQLクライアントのエンコーディングを設定する
pg_trace -- PostgreSQLサーバーへの接続をトレースする
pg_tty -- tty名を返す
pg_untrace --  PostgreSQLサーバーへの接続のトレースを無効にする
pg_update --  テーブルを更新する